ハッピーエンドな旅の途中で。

生きてる事は旅すること。旅とは移動の有無ではなく、生きるスタンスそのもの。

【怖い話】クレヨンしんちゃんの怖い話が素晴らしい件

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昨日のクレヨンしんちゃんの怖い話がなかなかイケてたんですよ。

 

それは恐怖を引き立てるように、見てて不安になる演出が随所随所あり、とても上手く作られていたという事。

 

大筋としては

しんちゃん一家が、お父さんの会社の保養所へ一泊旅行へ行くという話。

 

まず、保養所の不気味さがとても上手く表現されてる。

 

・ナビではわかりにくい場所にあり、舗装されていない道を車で走る。携帯の電波が圏外。外の世界と遮断されているロケーション。

 

・生活する為に作られた戸建の構造ではあるが、長期的に誰も住んでいない為に無機質で空虚な生活感。

 

・異質な要素(無人のはずが、食べ散らかされた容器の後(小伏線)、プリンだけ異常な数冷やされてる冷蔵庫、巨大な虫、不気味な人形達)

 

お化け屋敷の構造が、

暗くて、
曲がり角が多くて、
あえて平坦ではなく
起伏のある道にしているのは、

入った人の不安を煽る為であるが、

 

まさに保養所の不気味さ自体が、
お化け屋敷の構造の様に、見てて不安になる要素がてんこ盛りなのだ。

 

何も起こってないけど、もう既に少し怖い状態。

 

外堀から埋めるパターンの怖い話。

 

そこに、不気味な人形に惹きつけられる赤ちゃんの動きを中心に話が展開されていき、

動くはずのない人形が少し動き怪しい影を見せるのが中オチへの伏線。

 

夜が明けて帰宅準備の際に
「またあそびにきてね」の文字が壁に描かれるのが中オチ。

 

最後のお父さんの後輩から、連絡があり
(圏外だったのがやっと携帯がつながる)

保養所の管理人から、予約していた家族(しんちゃん一家)が、来ないという連絡が大オチ。

 

つまり、保養所と思い込んで一泊過ごした民家は、実は保養所でもなんでもないただ民家(空家?)だったという大オチ。

 

そこで話は終わり、視聴者が急に置いてけぼりになり、突き放される。

 

そこから恐怖の伏線回収の思考回路が
よくできた怖い話の醍醐味である。

 

人形が呪われており、何らかの意思を持ち
動くまでになる動機としてはただ子供と遊びたかったんだろう。

 

そんな解釈が分かりやすくて見てる人も何となく納得するパターンだろう。

 

しかし、その人形も登場はしなかった第三者に動かされていたと考える方がより怖い

 

普通の民家なのであれば

なぜ、一泊過ごしても誰も帰ってこなかったのか?(気付いてあえて入ってこれない理由があった?


それとも入ってきて、気付かれないように隠れていた。でも何故?)

 

いや、むしろ 

 

野原家が家に着いた時点から実は第三者が既に家におり、最後まで気付かれずに野原家が一泊過ごしたと考える方がより怖いのではないか。

 

と、登場さえもしていない第三者を登場させてしまうほどに伏線が張り巡らされており、あえてそれを回収しないまま、ドタバタ劇として終えるセンスも楽しい。

 

大いに
妄想が広げられるので笑

 

元怖い話マニアとして久々に面白い作品見れました。