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何を手にいれた? じゃなくて。

どれだけ笑って、どれだけ泣いたか。立ち止まって考える。

大阪西淀川区、一夜官女

地域風習・土着信仰

大阪の西端、西淀川区に鎮座する野里住吉神社において、

一夜官女祭が催行されました。

 

 

 

この御祭は、悲しい伝説に基づいています。

 

 

 

昔、この野里は、風水害と厄病の流行に苦しんでいました。

古老達は、村を救わんとの願いから、ある一つの決断をします。

 

 

 

毎年、白矢の打ち込まれた家の娘を神に捧げる。

 

 

 

人身御供の娘は毎年定められた日の深夜に、

唐櫃に入れられて神社境内に放置されたのです。

 

 

 

そして、七年目のこと。

村人たちがこの儀式の準備をしていると、一人の武士が訪れ、

なにごとが起きているのかと尋ねました。

 

 

 

話しを聞いた武士は怒りの表情を見せます。

 

 

 

「神は人を救うもので犠牲にするものではない」

 

 

 

そう喝破すると、自身が唐櫃に入ると言い出します。

 

 

 

村人達はどう考えたでしょうか。

しかし、結局は武士の言葉通りにすることにしました。

今年ばかりは娘の入っていない唐櫃を境内に運び込むと、

一晩、そこに放置したのです。

 

 

 

翌朝、村人達が神社に行くと、

唐櫃は壊れ、境内は血塗れとなっていました。

 

 

 

血を追いかけると、隣の申村まで続いており、

大きな狒々が絶命していたのでした。

 

 

 

武士の姿もどこにも見えませんでした。

村を救い、なんの礼も求めることなく姿を消したのです。

 

 

 

 

この武士の正体であったと伝えられています。